８月のとある週末、俺は近所で開催される夏祭り花火大会で打ち上げられる花火を見ようと、自宅近くの河川敷に来ていた。

　目の前では、少し離れた場所にあるイベント会場で様々なイベントが行われていて、見物客が盛り上がっている様子が目に入ってきた。

そういえばばあちゃんも、夏祭りに行くってこの前言ってたな。見かけなかったけど・・・まだ来てないのかな?

 俺は、近所に住んでるひとみばあちゃんに電話してみることにした。

(以下、ばあ地ちゃんとの会話）

俺 ：もしもし、ばあちゃん？　こっちちょっとうるさいかもだけど、聞こえる？

ひとみ：あいあいあい。おーおまえかあ？にぎやかそうだーね。

俺 ：うん、花火大会あるから見にきたんだけど・・・。ばあちゃん、夏祭りに行くって行ってたから、来てるかなって思って電話してみたんだけど。

ひとみ：あー近所のじいさんと来てるだーね。盛り上がってるよー。

俺 ：そーかあ。あ、盆踊り大会始まったな。みんなぐるぐる回って踊ってるねー

ひとみ：うんうん。こっちもぐるぐる回して・・・おー踊ってる踊ってる。いきがいいだーね。

俺 ：だよねー生きがいい・・・え？踊ってる人の生きがいいって・・・

ひとみ：何言ってんの？人なんて一言も言ってないだーね。

俺 ：だって、ばあちゃん夏祭りに行くって・・・

ひとみ：うん、だから夏は釣りに行くって言っただーね。おー、じーさんまた活きのいいやつ釣り上げたー。大漁大漁ｗｗｗ

俺 ：釣り・・・ばあちゃん、俺は夏祭りって言った・・・

ひとみ：あー、夏は釣りと夏祭りは違うよねー

俺 ：うん

ひとみ：でも、かなにしたら似てるだーね。

俺 ：まあ・・・ね。

ひとみ：それに最初から夏祭りに行くなんていってないし・・おめーが勝手に間違えただーね。

俺 ：あ・・・まあ・・・・うん。

ひとみ：じゃ、そーゆーことで。こっち忙しいから、またねー。

（会話ここまで）

ということで、電話は終わったのだが・・・

ん、ちょっと待て。この前ばあちゃん、花火上がるから見に行こうかなって言ったよなー

なのに釣りって・・・これってもしかして・・

ばあちゃん、実はデートしてるんぢゃね(ーー;)

まあー、じーちゃん亡くなって結構経つし、別にいいんだけど・・・

でも、・・・今回もなんか変にうまく言いくるめられたような・・・そっちのほうが妙に悔しい。

次こそはきっと・・・あ、でもまずは過去を調べないとだな

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