10月に入って朝夕がかなり冷え込むようになり、窓越しに見える外の景色を見ながら、だんだん秋が深まってきているなあと思うようになってきた週末のある日のこと。
暇をもてあそばしていた俺は、久々押し入れの整理でもしようと思い立ち、中に入っていた荷物を確認しながら、不用品を仕分ける作業を始めた。
すると、学生時代にはまって読みあさっていた文庫本の山が大量に出てきたのだった。
(懐かしいなあ。大学生の頃よく読んでたっけ。文学小説に推理小説・・・久々読んでみようかな。)
そう思いたち、中から適当に選ぼうとしていた時、1冊の本が目に入った。
それは、小学生の頃だったか、誕生日プレゼントとして、近所に住むひとみばあちゃんからもらったものだった。
(そういえば、ばあちゃんも確か読書家だったって、うちの親父が言ってたなあ。今も読んでるんだろうなあ。あ、せっかくだから電話して聞いてみよw)
俺は早速、ばあちゃんへ電話をかけてみた。
(以下、ばあちゃんとの会話)
俺 :もしもし、ばあちゃん?今電話大丈夫?
ひとみ:おーお前かあー。大丈夫だーね。ちょっと外に出てるけど・・・
俺 :あ、じゃあ、手短に。大した用じゃないんだけど、ばあちゃん読書好きだって親父に聞いたから、最近何読んでるのかなって・・・
ひとみ:おー大好きだーね。色々あるよ。好きなの。
俺 :そーなんだー。俺、ばあちゃんに誕生日プレゼントでもらったギリシヤなんとかって・・・あれうれしくて、当時他のシリーズの読み物とか図書館で借りて読んでたの思い出した」
ひとみ:へー奇遇だーね。こっちもヘルシア何とかっていう飲み物コンビニで買って飲んでるよ。
俺 :さすがばあちゃん、ヘルシア緑茶とかすきなん・・・・
え?
ばあちゃん、ちょっと待って。俺、本の話してるんだけど・・・なんでヘルシアの話になってんの?
ひとみ:え、お前、さっき特保(特定保健用食品)好きで買って飲んでるって言った・・・
俺 :ばあちゃん、「特保」じゃなくて「読書」って言ったんだけど・・。それに「借りて読んでる」がなんで「買って飲んでる」に聞こえるわけ?「ギリシア」は「ヘルシア」に聞き間違えてるっぽいし・・
ひとみ:あーごめんごめん。今近所のじいさんと近場の山に登ってて。近くに川流れてて音がちょっと・・・、似てるから聞き間違えただーね。あー気持ちいいー( ̄▽ ̄)
俺 :いやいやいや・・・聞き間違えるって言ってもそんなに極端に間違え・・・・
ひとみ:あ、電波が弱くなって…あ、電池残量も・・・充電するの忘れただーね。悪い、またねー。
(会話ここまで)
またしても、問いただそうとしたタイミングで電話が終わってしまったのだった。
しかし、毎回毎回いいタイミングで会話が終わっちゃうんだけど・・・・
ばあちゃん、じぇーったい話ごまかしてるよね( ̄д ̄;)
ま、いか。それより、最近見かけたり会話に出てくる近所のじーさんの存在がめっちゃ気になる・・・
俺はばあちゃんの聞き間違いよりも、その謎の男性に興味津々なのであった。
あ、押し入れ整理しないと(^^;)
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日曜日もよろしくおねがしますm(_ _)m