若いころ、まだネットとかスマホとかがない時代、時間をつぶす手段として読んでいた文学小説。
ですが、有名な小説の創作段階でボツになったものがたくさん存在していることをご存じでしょうか。
今回は、独自の取材により発見できた、そんなボツ小説について、お話しさせていただこうと思います。
〇我が肺は黒である(吾輩は猫である):夏目漱石
吾輩は猫である:
「吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。」という書き出しで始まり、中学校の英語教師である珍野苦沙弥の家に飼われている猫である「吾輩」の視点から、珍野一家や、そこに集う彼の友人や門下の書生たち、「太平の逸民」(第二話、第三話)の人間模様が風刺的・戯作的に描かれている。
我が肺は黒である:
ヘビースモーカーの主人公が加齢とともに将来の健康に不安を感じていた矢先、健康診断で灰が真っ黒になっていると知り、慌てて禁煙しようと努力する物語
〇くどい彼(黒い雨):井伏鱒二
黒い雨:
広島市への原子爆弾(原爆)投下によって人生を変えられた人々の悲劇的な運命を、二次被爆の恐ろしさも交えながら描く。黒い雨は投下後に一帯に降った放射能を含んだ灰が混ざった雨を指す。
くどい彼:
最初は優しくて頼りになる相手だと思っていたが、実は結構ねちっこい性格だということがわかり、内心別れたいと思っているがしつこく付きまとわれるため半分諦めつつもチャンスを伺っている女性の物語。
〇24のひとみ(二十四の瞳):壺井栄
二十四の瞳:
「瀬戸内海べりの一寒村」を舞台に、女学校を出て赴任した女性教師と、その年に小学校に入学した12人の生徒のふれあいを軸に、日本が第二次世界大戦を突き進んだ歴史のうねりに否応なく飲み込まれていく中での教師と生徒たちの苦難や悲劇を通し、戦争の悲壮さを描いた作品。
24のひとみ:
某捏造イベ日記で話題を独占中の「ひとみ婆さん」の24歳の頃の姿を描いた問題作。
当時からうっかり聞き違えたふりをすることが得意だった彼女の青春時代を赤裸々につづった、一部実話をもとに描かれたセミドキュメンタリー小説。
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金曜もよろしくおねがしますm(_ _)m