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ウェイネルのMILU日記
タイトル 「オープンソースはお金にならない宿命」とMozillaのプログラマーが主張   おすすめ(7) 2021-12-31 08:36:34

https://gigazine.net/news/20190320-open-source-doesnt-make-money/

ソースコードを広く公開し、利用・修正・頒布も商用・非商用問わずに認めるオープンソースソフトウェア(OSS)は、コミュニティに参加する多くの人々に「益」を与える存在です。しかし、オープンソースのウェブブラウザであるFirefoxを開発するMozillaに勤務するプログラマーのIan Bicking氏が、「オープンソースは利益を生み出せないようになっている」と、自身のブログで主張しています。

Open Source Doesn’t Make Money Because It Isn’t Designed To Make Money
http://www.ianbicking.org/blog/2019/03/open-source-doesnt-make-money-by-design.html

Bicking氏の所属するMozillaは、今後数年間で収益を多様化させたいと考えています。しかし、その過程には「オープンソースだとお金にならない」という問題が立ちはだかっているとのこと。オープンソースとして世の中で広く使われるようになり、「成功を収めた」とされているOSSでさえ、ささやかな収益化にすら苦戦しているとBicking氏は指摘しています。

OSSはその名前の通り、ソースコードを無償公開していて修正も頒布も自由なため、「お金を払う」という方向に利用者の意識を向けることが困難です。

Bicking氏はオープンソースプロジェクトについて、開発者の中に暗黙の了解が広がっていると感じています。それは、「人々の役に立つ有益なものであれば、やがて収益化するチャンスが訪れる」というもの。精力を傾けてソフトウェアの開発を行い、ソフトウェアをオープンソースにして多くの人々に利益を与えたならば、これに報いる利益を得られると多くの開発者が信じています。

しかし、残念ながらBicking氏はこの考えについて、「人々は暗黙のうちに道徳的な期待を持ってしまっていますが、これは一種の公正世界仮説(人間の行いに対して公正な結果が返ってくるという考え)に過ぎません」と述べています。実際には、たとえOSSの開発によって多くの人々に恩恵を与えたとしても、それだけで持続的な収益を得ることは難しいとのこと。

もちろん、すべてのOSSがお金にならないわけというわけではなく、中には開発者に多額の利益をもたらしているOSSもあります。Bicking氏はオープンソースでありながらも収益を得る方法について、いくつかの候補があると主張しています。

◆1:アプリにして販売する
オープンソースであってもアプリにお金を払う人は一定数いるため、アプリ化して少しの収益を得ることは可能です。しかし、商業的なスケールアップを試みるにはより多くの資本が必要であり、大抵のオープンソースプロジェクトがその資金を得るのは難しいとのこと。

◆2:広告表示で収益を得る
広告表示で収益を得るのは多くの人々が考える方法ですが、OSSは再頒布も可能であるため、誰かが「同じソフトウェアの広告なしバージョン」を頒布する可能性があります。そこで、Bicking氏は「少額を支払うことで広告を表示しないバージョン」も同時にリリースすることで、わずかながら利益が得られるかもしれないと主張しています。

◆3:サービスをホストする
開発者自身がOSSを用いたサービスをホスティングするという方法は、サービスが有益であればかなりの確率で収益化に成功するとのこと。オープンソースのブログソフトウェアであるWordPressをホストするAutomatticWordPress.comは、OSSをウェブサービスとしてホストして収益化する好例です。ソフトウェアだけでなく、サービスを提供することが強みとなります。

◆4:個人的な問題を解決する
人々は自身が個人的に悩んでいる問題を解決してくれるソフトウェアには、お金を支払う抵抗が少なくなります。一種のコンサルティング業務のようですが、多くのビジネスは人々の個人的な悩みに着目して生み出されています。

◆5:継続的にソフトウェアのために働く
OSSをリリースしてそれで終わりではなく、継続的にソフトウェアを改善したり修正したりすることで、人々がよりお金を支払いやすくなるかもしれません。ある意味で従業員のように働くということであり、この選択肢をリストに載せるのは不公平かもしれないとBicking氏は述べていますが、OSSの世界では比較的一般的な収益化手法です。

◆6:物理デバイスとペアにする
OSSそれ自体で収益化するのは困難かもしれませんが、デバイスと共に売り出すことで、人々はソフトウェアとデバイスを合わせた価値判断を行います。Googleは自社OSのAndroidをオープンソース化していますが、ほかのアプリやアプリストアを分け、デバイスに搭載する際にライセンス料を必要とすることで収益を得ています

上記の選択肢以外にもOSSを収益化する方法はあるかもしれないものの、やはり根本的な部分で「OSSで収益を得るのは難しい」とBicking氏は主張。「悲しいことに、多くの人々が実際に使用しているソフトウェアの多くはフリーでもなく、オープンソースでもありません」と述べています。

「オープンソースはお金にならない宿命」とFirefoxの開発元であるMozillaのプログラマーは述べていますが、これとは逆に「オープンソースのソフトウェアで生計を立てることに成功した」という内容がエンジニア向けSNSのIndie Hackersに投稿され、話題を集めています。


Indie Hackersに投稿を行ったNena Furtmeier氏はopen3Aと呼ばれるウェブベースの請求アプリを2007年にオープンソースソフトウェアとして開発しました。

もともとFurtmeier氏は自分用にopen3Aを作成し、ネット上に無料で公開していました。すると当時は同様のアプリがなかったこともあり、open3Aを利用した人が「機能を追加してくれないか」とFurtmeier氏に連絡してきたそうです。

open3Aを開発した時はまだ学生だったというFurtmeier氏は、求められる機能を無料で追加しましたが、後にリクエストした人から謝礼があったとのこと。その後もFurtmeier氏は機能リクエストがあれば追加を行い、謝礼を受け取ることもあれば、無料で行うこともあったと述べています。

リクエストを元に機能追加を行っていたFurtmeier氏は、open3Aを販売することについて考えを巡らせましたが、いくつかの譲れない信念がありました。Furtmeier氏が当初持っていたという信念は以下の5つ。

1.オープンソースであること
2.ライセンスキーやドングルを使わないこと
3.サブスクリプションでないこと
4.無料版でも回数制限やそのほか制限を設けないこと
5.ほかのソフトウェアを関連させて作業を増やさないこと

この5つの信念を持っていたFurtmeier氏は、まず、ログインやセットアップなしでopen3Aを実際に使えるデモ版をウェブサイトに設置しました。これはopen3Aの主な機能を備えたものだったので、open3Aそのものを気軽に体験することが可能でした。一方でデモ版は1日1回リセットされるため、継続利用には向かないものだったようです。


そして、これとは別に、限りなく制限をなくした無料バージョンについても作成。無料版についてもメールと電話でFurtmeier氏自身が完全サポートしましたが、高度な機能はなし。そして高度な機能を望む人は、オンラインショップで機能を購入できるという構成でした。

このオンラインショップではFurtmeier氏が数年かけて開発した拡張機能が提供され、その価格は24ドル~96ドル(約2600円~1万円)ほど。価格は購入から1年間の拡張機能の更新代を含みました。

ポイントは、ソフトウェアのアップデートが「有料の拡張機能全てが入ったZIPファイルをダウンロードすること」で行われるということ。このとき、Furtmeier氏はZIPファイルにソフトウェアだけでなくソースコードを含めたため、「オープンソースを販売する」ということが可能になったわけです。

その後、2013年にはopen3Aをレンタルできるクラウドサービスを導入します。このプランはFurtmeier氏がバックアップやアップデートという技術的なことを請け負うというもので、Furtmeier氏が定期収入を得る方法となりました。

そして2018年には顧客のリクエストによりサブスクリプション版も導入。顧客は定期購入する代わりに値引きを受けるという形です。

2021年にFurtmeier氏は新たにopen3ABoxという製品をリリース。これはopen3AをインストールしたRaspberry Piを販売するというもので、「自分のサーバーがなく、技術的な知識もないが、クラウド版は嫌だ」という人向けに作ったとFurtmeier氏は述べています。open3ABoxはFurtmeier氏によってリモートでモニタリング&サポートされるので、顧客は安心して利用でき、Furtmeier氏は安定した収入を得ることが可能になりました。

Furtmeier氏は投稿の中で、「この投稿はうまくいったことをまとめたもので、実際には数百時間・数千ユーロ(数十万円)を投入してうまくいかなかったこともある」と述べ、B2Bソフトウェアを販売することの難しさを強調しています。


2019年4月にはブラックホールの姿が公開されて話題となりましたが、この科学史に残る快挙はオープンソースで作成されたPythonのグラフ描写ライブラリMatplotlibを使って成し遂げられました。このように、いまやPCを用いた科学研究には欠かせないオープンソースソフトウェアですが、その開発者が突き当たる問題の数々と、その解決方法をサイエンスライターのAnna Nowogrodzki氏がまとめています。

◆ユーザーサイドから見た問題
研究に使われるオープンソースソフトウェアはしばしば科学者自身が作成していますが、科学者はソフトウェア開発の専門家ではないため、コードのドキュメンテーションやテストに関するベストプラクティスを身につけていないことがままあります。しかし、保守が行き届いていないソフトウェアは研究に資するどころか、かえって科学者らの時間と労力を浪費しかねません。

ニューヨークのコールド・スプリング・ハーバー研究所に勤める計算生物学者アダム・シエペル氏は「生物学者は日々、ほかの研究者が書いたコードに四苦八苦させられています。科学者の間で使われている計算ツールの中には、実行して即クラッシュしたり、ろくにコンパイルされていなかったり、サポートしているウェブサイトが存在しなかったりということがよくあるからです」と苦労を語っています。


欧州分子生物学研究所のウォルフガング・ハーバー氏は「それでも、やはりオープンソースソフトウェアは科学に資するものです。オープンソースソフトウェアをリリースするなら、サポート作業とFAQの準備が欠かせません。それを準備するのは簡単なことではありませんが、私はそれを楽しんでいますよ」と話しています。

◆開発者目線での苦労
ソフトウェア開発を行う科学者にとって、オープンソースソフトウェアのリリースはゴールではなく苦悩の始まりだといえます。中には、専属のエンジニアまで雇ってしまう人もいるとのことですが、オープンソースソフトウェアに関する作業の大部分は無償のボランティアによってまかなわれています。シエペル氏はゲノム研究に役立つプログラムをひとつにまとめたPHASTというソフトを作っていますが、PHASTのテクニカルサポートは自分でやっているので、よく真夜中までかかってしまうとのこと。


丁寧なコーディングやサポートには多大な労力がかかりますが、コロンビア大学で機械学習の研究に携わるアンドレス・ミュラー氏は「長く愛用されるソフトウェアには、優れたソフトウェア工学の実践と文書化が不可欠です」と話しています。ミュラー氏が特に重要視するのが、TravisCIなどを使った継続的インテグレーションGitに代表されるようなバージョン管理です。

継続的インテグレーションとは、開発者が自分のコードを定期的にリポジトリマージする開発手法のことです。この手法を採り入れると、コミットするたびに自動的にビルドとテストが行われることになるので、バグの発見が容易になるとのこと。

また、バージョン管理を行うと、万が一最新バージョンで致命的なバグが見つかった時などに、以前のバージョンに適宜戻ることが可能になります。ミュラー氏は「継続的インテグレーションとバージョン管理を採り入れることで、100%時間の節約になります」と太鼓判を押しています。

カリフォルニア大学バークレー校で計算生物学を研究しているNelle Varoquaux氏は「ソフトウェアのパフォーマンスよりもコードの読みやすさを重視するのがオススメです」と話しています。というのも、ソフトウェアを開発する上では、バグが発生するのは避けられないため、何か問題が起きたときに、それを発見しやすくすることが何よりも大切だとのこと。

また、ハーバー氏は「ユーザーとのやりとりはメールではなくStack Overflowのような、フォーラム形式のナレッジコミュニティで行うのがベスト」だとアドバイスしています。質問と回答が広く公開されることで、それがそのままFAQの役割を果たすからです。また、質問文が広く人目に触れるということはユーザーに「思慮深い質問者であることを促す」とのこと。

オープンソースソフトウェアの開発には多くの資金や時間、労力が必要になり、しばしば大変な苦労を伴います。それでも、苦労にはそれに見合った価値があるとNowogrodzki氏は総括しています。オープンソースソフトウェア開発の現場では、プログラマーは気づくことができなくても科学者なら気づくような微妙な間違いや改良点が発見されるということがしばしばあるからです。

Nowogrodzki氏は「その道の専門家が開発に携わることで、ソフトはより価値あるものになります」と語り、オープンソースソフトウェアの開発に尽力する科学者たちの努力が、科学の発展に寄与しているのだということを改めて強調していました。

カテゴリ:その他 > その他
コメント(5)
NORITA 2021-12-31 10:13:42  
ウムウムなるほど㋬㋬今年もお世話になりました来年もよろしくお願いします
ラジコン 2021-12-31 11:14:12  
にゃるぅぅぅ~~~(=^・・^=)
めぐ02 2021-12-31 14:22:31  
φ(..)メモメモ
2021-12-31 19:52:11  
よいお年を^^
oldlonlywolf 2022-01-03 19:58:38  
ほおー( ̄▽ ̄)
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