corei7は2010年、corei9は2018年に発売されました。
メモリを複数枚使って帯域を倍々に強化できるのがメモリのマルチチャネル構成です。Core i7はデュアルチャネル対応なので、帯域は2倍に。Core i9はクアッドチャネル対応なので4倍の帯域を実現可能。
ただし、帯域1倍 → 2倍の効果はかなり大きくて、特にゲーミングでは(ゲームにもよるが)効果があります。しかし2倍 → 4倍になっても大きな差はありません。すでに十分な帯域が確保されており、一般的な使い方では足りているからです。
エンコード時間や、WinRARの圧縮 & 解凍に掛かる時間がわずかに短縮されるだけで、コストに見合った劇的な効果はまず期待できません。
CPUとしての性能はCore i9が圧巻の強さ
比較するまでもなく分かっていましたが、やっぱりコア数が桁違いのCore i9に対して、純粋な処理性能でCore i7が勝てる要素はほとんどない。Core i7の強みはシングルスレッド性能ぐらいしかないですね。
まぁ…そのシングルスレッド性能の強さこそが、Core i7の持ち味なわけで。たとえばAdobe系のソフトウェアはCore i9よりCore i7の方が速い。特にPhotoshopは顕著な例の一つです。
逆にエンコード系の処理はマルチスレッド性能がモノを言うのでCore i9が圧倒する。もちろんこれもソフトに依る部分は多いので注意は必要ですけど(例えばHandbrakeは10コア以上の処理に最適化されていません)。
「とにかくハイエンドだ。そのBTOで売っている最上級マシンを予算に関係なく欲しい。」という理由でもない限り、Core i9を搭載したゲーミングマシンを選ぶ必要はないです。
ほとんどのユーザーにとってCore i7 8700Kがもたらす高速な動作と、バランスの取れたマルチスレッド性能は満足できる水準に達している。Core i9はそれでも足りないという人のために存在します。
- 4K動画の編集をしたい
- フルHDのゲーム配信を超スムーズにしたい
- 4K画質のゲーム配信をしたい
- 4-way SLIを構成したい
ここに挙げたように、明らかにCore i7では力不足になる用途でこそCore i9は輝く。
i7とi9の違いをまとめます
違い | Core i7 | Core i9 |
---|
コア数 | 少ない | 多い |
---|
シングル性能 | 速い | 遅い |
---|
マルチ性能 | 遅い | 速い |
---|
メモリの帯域 | 帯域2倍まで | 最大4倍まで |
---|
メモリの容量 | 64GBまで | 128GBまで |
---|
レーン数 | 16本 | 44本 |
---|
内蔵GPU | ある | ない |
---|
価格 | 普通 | とても高価 |
---|
消費電力 | 普通 | 多い |
---|
熱処理 | 普通 | 難しい(水冷欲しい) |
---|
ザックリとこうなります。扱いの難しさは明らかにCore i9が上なので、自分がパソコンで何をしたいのか。用途をしっかりさせておかないと後悔する買い物になりやすいだろう。i7の方が一般向けです。
https://chimolog.co/bto-cpu-i7-vs-i9-diff/#_Core_i9