https://www.axalpha.com/blog/amazon%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%AB%E3%81%A8%E3%81%AF%E3%81%8A%E3%81%95%E3%82%89%E3%81%B0%EF%BC%81%E5%AE%89%E5%BF%83%E5%AE%89%E5%85%A8%E3%81%AA%E5%95%86%E5%93%81%E3%83%BB%E5%87%BA%E5%93%81/
オンラインショッピングが当たり前の存在となった今、オンラインで購入できる商品の幅も増え、ECを利用してお買い物をする機会が増えたのではないでしょうか。
利用者が増える中でオンラインで商品を販売する人も増えています。
そのような中、悪質業者や偽造商品の流通も増加し、詐欺被害などのトラブルも多発しています。
Amazonにおいても同様で、一部の悪質な出品者によって、購入者が被害に遭う事例が発生しています。
・注文したのに商品が発送されない
・返品したいのに返品拒否される
・問い合わせしたけど連絡がつかない
など様々です。
多くの出品者は健全に運営しておりますが、やはり悪質な出品者もいるのがEC全体の現状です。
Amazonは、商品を出品するために必要な出品アカウントの開設、Amazonサイト上に商品を出品するまでの流れが、他モールやECプラットフォームに比べ簡単なのが最大のメリットでありますが、この点が逆に悪用されているのでしょう。(とはいえ、年々、出品アカウントの開設における審査は厳しくなりつつあります)
また、Amazonでは偽造品の撲滅を促進する「Project Zero」など悪質な出品者や商品を取り締まるために日々尽力しています。
今回は、Amazonでショッピングをする上でトラブルに遭わないためにも、安全な商品・出品者を見極めるポイントを解説していきます!
Amazonストアページで見極める
Amazonで購入の際に商品を見極めるには、正規品での販売か偽造品かを確かめましょう。
そこで、最初に確認して頂きたいのが、商品ページ内の商品名下(スマホ:商品名上)に表示されているAmazonストアページへのリンクです。

実はこのAmazonストアページへのリンクは、商品が正規品かどうか、見極めるポイントの1つになります。
なぜかというと、Amazonストアページは「特許庁に認められた商標権を持っている店舗(出品者)のみが作成可能なページ」だからです。
Amazonストアページは、ブランド登録といった商標権をAmazonに提出・審査を通過することで、Amazon側で正式なブランド・商品と認められている出品者のみが運用できます。
そのため、商品ページ内に上記画像のような、「●●●のストアを表示」といったAmazonストアページへのリンクがある商品は、商標権を持った正規ブランドオーナー・正規販売店が出品していることから、悪質な出品者ではないと判断しても良いでしょう。
ですが、ここで注意が必要です。
┃注意
流通量が多い型番商品や他モール・サイトで入手しやすい商品などは、商品ページ内にAmazonストアページへのリンクがあっても、正規ブランドオーナー・正規販売店以外の出品者がカートを獲得していることがあります。
そのため、カートを獲得している出品者が悪質な出品者である可能性も…
カート獲得とは?
Amazonは1商品1ページというカタログサイト形式のため、同一商品を複数の出品者(店舗)が “相乗り” して同一商品ページ上で販売をしています。
複数の出品者の内、購入者にとってベストな提供ができる出品者が「カートに入れる」ボタンを獲得でき、それ以外の出品者は別枠に集約表示される仕組みです。
– カートを獲得している出品者から安心して購入できるのか?
– 悪質な出品者の可能性かどうかどう判断するのか?
見極めポイントを引き続き解説して参ります!
販売元(出品者)で見極める
商品ページ上にAmazonストアページのリンク表示がない場合、また、表示はあるけれど安心して購入できる出品者なのかを見極めたい場合は、下記画像の「カートに入れる」ボタン直下、「販売元●●●」 (モバイル版では「この商品は、●●●が販売し~」)を確認しましょう。
ここで表示される販売元は店舗名にあたりますので、「●●公式ストア」「●●正規販売店」といった店舗名の場合は公式ブランドによる販売、正規ルートによる販売の可能性が高いと言えます。
※今回は販売元に弊社名を記載しております。

販売元の店舗名部分をクリックすると、店舗のレビュー(出品者評価)や事業者に関する詳細情報などを確認することが可能です。
出品者の対応や発送に関するレビューが閲覧でき、商品の質問なども行うことができます。
もし、ここの評価があまりにも低かったり、悪いレビューが多いようであれば、出品者に問題がある可能性が高いため、そのような出品者からの購入は控えたり、注意をしたほうが良いでしょう。
それでも購入が必要な場合は、販売事業者や住所などで検索し実在するのかどうかを含め、事前に確認することをお勧めします。
さらに詳しく販売元(出品者)の情報を調べる方法
さらに細かく販売元の情報を調べてみましょう。

アクセス方法は、先ほどと同様「カートに入れる」ボタン直下、販売元の店舗名をクリックします。
すると、左上に「●●●のストアフロント」と表示されるのでクリックしてみましょう。
クリックすると出品者が取り扱っている出品商品が一覧で見ることができます。
ここで見極めるポイントは、他の出品商品の商品レビューが悪くないかなどを確認してみることで、出品者の安全性度合いが見えてくることがあります。
1商品で判断するより見極めやすくなります。
ただし、評価があっても古かったり、少なすぎる評価、日本語がおかしい評価が多い場合は怪しい可能性があるので注意です。
出荷元・販売元から見極める
購入した場合、商品がどこから出荷され、誰が販売しているのかも見極めるポイントになります。
「カートに入れる」ボタンの下に表示されている、「出荷元」に注目してみてください。
この表示には3パターンあります。
①出荷元:出品者店舗名 販売元:出品者店舗名
②出荷元:Amazon 販売元:出品者店舗名
③出荷元:Amazon 販売元:Amazon
それぞれの意味合いは以下になります。
①出荷元:出品者店舗名 販売元:出品者店舗名
出荷元・販売元が出品店舗名(モバイル版:「この商品は○○○商店が販売、発送します」)の場合、出品者が販売し、出品者より直接購入者へ発送している商品になります。
そのため、安心な出品者であれば問題はありませんが、悪質な出品者の場合、配送遅延やそもそも発送してくれないなどのトラブルが起こる可能性があり、問題が起きた際は購入者と出品者で解決する必要がありますので、その点注意が必要です。
このような購入者と出品者間トラブルに備えて、購入者を保護する「Amazonマーケットプレイス保証」がありますので、これを安心材料とするのも考え方の1つでしょう。

②:出荷元:Amazon 販売元:出品者店舗名
出荷元がAmazon・販売元が出品者店舗名(モバイル版:「この商品は 〇〇〇商店が販売し、 Amazon.co.jpが発送します。」)の場合、出品者が商品をAmazon倉庫に納品し、Amazon倉庫から購入者に発送されます。
そのため、在庫がすでにAmazon倉庫にある状態ですので、倉庫側で不具合が起きない限りは確実に発送がされ、発送遅延などのトラブルは発生しにくいです。
また、商品や発送に問題があった場合は、返品可能(商品カテゴリによって諸条件あり*)であること、何かあればAmazonへ問い合わせることでAmazonが対応するため、出品者と直接やり取りする必要がなく、安心して購入することができるでしょう。
*参考:返品・交換の条件
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?nodeId=GKM69DUUYKQWKWX7

③:出品元・販売元がAmazonもしくは「この商品は Amazon.co.jpが 販売、発送します」
出品元・販売元がAmazon(モバイル版:「この商品は Amazon.co.jpが 販売、発送します」)の場合、Amazonが販売管理した商品であり、Amazon倉庫から購入者に発送されます。
Amazonが直販しているため、偽造品や転売商品は当然ながら扱っておらず、何かしらトラブルがあった場合はAmazonに問い合わせることで対応してもらえます。
3パターンの中では、1番安心して購入できる組み合わせになります。

まとめ
今回は、Amazonでショッピングをする上でトラブルに遭わないために、安全な商品・出品者を見極めるポイントを解説しました。
健全なAmazon出品をされている出品者が数多くいる中で、一部の悪質な出品者が存在しているのが現状です。見極めポイントを少しでも知っているだけで、トラブルを未然に防止することができるかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2005/01/news095.html
マスクや体温計など新型コロナウイルスの影響で需要が急増している商品に狙いを絞り、相場よりも高い値段で販売したり、商品を送らないといった悪質な販売業者が目立つようになった。中でもトラブルが多く報告されているのがAmazon.co.jp。きっかけは海外出品者の登録基準を緩和したことだった。
読者の中には、何気なく購入しているECサイトでの買い物が、誰が販売し、どこから送られてくるのかを意識していない人も多いだろう。特にAmazonの場合、販売ページのデザインがあまり変わらないため、Amazon自身が全ての商品を販売していると勘違いしている方もいる。しかし、そこには“軒を貸しているだけ“のAmazonマーケットプレイスの商品も並んでいる。
拡大するクロスボーター取引が生んだ隙間
Amazonはこれまで、自身の持つ集客力を他社に提供するAmazonマーケットプレイスを売り上げ拡大の基本戦略としてきた。
Amazonマーケットプレイスは、Amazonの販売の仕組みを他の出品者に提供するものだ。出品者は一定の条件を満たせば、「Fulfillment
by
Amazon」(FBA)という、商品の保管から注文処理、配送、返品などを提供するサービスが利用可能になり、テレビCMでおなじみの「Prime」マークも取得できる。
この仕組みが当たり、Amazonマーケットプレイスは、Amazonのドル箱ともいえるサービスに成長。今やAmazonの売り上げの半分以上はAmazon自身ではなく、Amazonマーケットプレイスの出品者が上げている。さらにそれを伸ばすため、Amazonは海外の出品者に間口を広げるクロスボーダー取引を拡大してきたが、そこにつけ込む隙ができた。
例えば、以前は日本国内に返品先がなければFBAへの登録は行えなかったが、現在は海外の住所でも登録が可能だ。さらに架空の住所での登録や、契約する会計事務所など実際にオフィスでは使っていない電話番号などでも登録できてしまう。中国では実績のある出品者IDが売買され、いつの間にか無責任な出品者に代わってしまう例も後を絶たない。そして新型コロナ禍の下で粗悪な商品が出回る温床となった。
例えばPSE(電気用品安全法)基準を満たしていないモバイルバッテリーにPSEマークを表示したり、ワイヤレスイヤフォンに記載した容量に満たないバッテリーを内蔵したりは日常茶飯事だ。こうした事例は日本だけではなく、各国で報告され、問題になっている。米国では安全性の低い粗悪玩具が原因で子どもの命が奪われたケースもあった。
ワイヤレスイヤフォンやワイヤレススピーカーの年別火災事故等件数(出典は消費者庁)
出品者の身元確認も緩く、商品のトラブルが起きても連絡が取れないという事例もある。過去にはバッテリーの発火で火事が発生し、マンションの一室が全焼したことがあったが、被害者の代理人を務める弁護士がAmazon.co.jpを通じて売主に連絡を取ろうと試みたものの、結局コンタクトできなかったという。
もちろん、悪質な出品者は一部だ。しかし悪質業者は各国の市場動向に極めて敏感で、売れ筋商品があればすぐに品質を無視した低コストの商品を大量に作り、販売する。新型コロナウィルスの広がりでニーズが高まった商品群を見逃すはずもない。
例えば使い捨てマスクは、普段なら50枚で数百円程度だ。しかし新型コロナ禍の影響で一気に5000円程度にまで上昇。この価格変動に乗じて品質の悪いマスクが出回り、出荷したと通知しながら消費者の元にいつまでたっても届かないという事例が増えた。
問題になる前に別の商材に切り替え
無論、Amazonも手をこまねいているわけではない。出品者による不正は数年前から問題となり、対策を講じてきた。Amazon広報によると、日本法人だけではなく、各国で悪質業者や不正出品を取り締まり、毎週1000万件もの出品が、機械学習によるAIと人間による監視の両方で掲載前に削除されているという。
しかし問題のある出品は減少しても、撲滅できていない。悪質業者はあの手この手で監視の目を潜り抜け、多数の商品を出品している。こうした努力を怠らないのは、うまくいけば大きな利益を得られるからだ。
Amazonに出品されている商品は、毎月2回、1日と15日に売上が集計され、およそ10日後に入金される。短期間に多くの商品を売り、顧客からのクレームで出品が削除される前に入金のタイミングが来ればもうかる。そのために悪質業者は、出品している商品に悪い評価が増え始めると商品を切り替えて時間をかせぐ。
さらに中国からの荷物が新型コロナの影響で遅れ気味であることを逆手に取り(中国からの出品者のうちPrimeマークが付いていない商品は現地からの発送であることが多い)、実際は発送していなくてもシステム上は発送したことにするケースも。Amazonからの入金が行われるまで、クレームを受けるタイミングを引き伸ばしているのだ。
ある業者は、洗えるマスクで商品部門別の売上トップになった直後、商品の写真を奇妙なキャラクターのアイコンに置き換え、別の商品に軸足を移した。この時のアイコンに書かれた中国語は「まぁ、そういうことだね」という意味だ。
商品部門別の売上トップになった直後、商品の写真を奇妙なキャラクターのアイコンに置き換えた。中国語の意味は「まぁ、そういうことだね」
この業者が次に狙いを定めたのは、布マスクを作るための材料だった。布マスクの自作というトレンドを敏感に察知し、ガーゼや耳掛けゴムが不足し始めるとそれらを割高な値段で売り始めた。
この時も、商品の品質やサポート対応の悪さなどが低評価のコメントで入り始めると、洗えるマスクの時と同様のアイコンに写真をすり替え、主力商材を別のものに切り替えた。この時のアイコンには中国語で「恥知らずめ!ペッ!」と書かれていた。
「恥知らずめ!ペッ!」と中国語で書かれている
次に狙いを定めたのは、なんでもマスクにできるというクリップ付きのストラップとガーゼだった。ガーゼに関しては執筆時点でも販売を継続している。
Amazonでこの業者の情報を確認すると、多数の購入者から「商品が届かない」「商品は遅れて届いたが汚れていて使い物にならなかった」と否定的なコメントが書かれている。これを先に見ていれば購入を思いとどまった人もいたかもしれない。しかし、購入前は目的の商品のレビューはチェックしても、同じ業者がどんな商品を販売しているか、その業者の評価などまで確認する消費者は少ないのだろう。
中国からの発送品に注意、出品者の評価をチェック
こうした問題が表面化しにくいのは、AmazonはAmazonマーケットプレイスで販売されている商品に関して、トラブル時の返金補償を行っているからだ。つまり、金銭面での損失はAmazonが被っていることになる。
しかし失った時間は戻ってこない。ある一人暮らしの女性は、仕事で忙しくマスクを買いに行く時間がなかったため、割高な使い捨てマスクを3月下旬にAmazonマーケットプレイスで注文。すぐに発送したとの連絡が来たが、4月中旬になっても届かなかった。返金は受けられたものの、その期間はマスクが入手できず、使い捨てマスクを何日も使い回すといった運用でしのいだという。
3月下旬に発送したはずの商品がいまだに届かない
Amazonは、大きな予算をかけてAIと人員の両方で不正出品対策を行っている。Amazon自身のブランド毀損にもなりかねないだけに、できる対策は可能な限り実行しているはずだ。
しかし、疑わしい出品者が今も大量の商品を販売しているのが実情。ここで注目した出品者のIDもまだ凍結されていない。Amazon自身が出品者の監視を十分に行えないのであれば、消費者側は自分で細心の注意を払うほかない。とりわけ発送元が海外の出品者である場合は、その評価を確認することを勧めたい。