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便秘になるとおなかが張って、不快に感じた経験のある人も多いと思います。その便秘も長く続くと、食欲不振や倦怠感を起こしやすくなるだけでなく、集中力の低下やイライラなど、精神的にも不安定になり、ひどい場合には腸閉塞などの重い病気を引き起こすことがあります。たかが便秘、されど便秘。便秘を決して甘く見ず、便通がよくないときは早め早めの対策が肝要です。
高齢者が便秘になりやすい理由
そもそも、高齢者は便秘になりやすい傾向にあります。要因としてはいくつかありますが、まず水分不足が挙げられます。高齢者はのどの渇きが感じにくくなるため、水分補給の頻度が少なくなります。体の中の水分が少なくなることで、腸内の便が固くなり、便秘になりやすくなるというわけです。
次に、加齢による身体機能の低下です。腸の動きに必要な副交感神経の働きが加齢とともに低下するので、便秘になりやすくなります。また、排便は「いきむ」ことで排泄します。「いきむ」ためには腹圧が必要ですが、加齢により筋力が低下し、腸内の便が停滞してしまいやすくなるのです。
高齢者にこそしっかりやってほしい便秘対策
高齢者の便秘予防のために、規則正しい生活習慣に心がけましょう!
日頃から水分補給を
こまめに少しずつ水分補給するようにしてください。一度にたくさん飲むと、尿として排泄されてしまいます。
食物繊維を摂りましょう
食物繊維は胃で消化されずに腸に届くため、腸を刺激して便の容量を増やす効果があります。野菜やきのこ類が入ったおかずを取り入れましょう。
また、ビフィズス菌などの栄養補助食品で腸内の活動を活発にすることもおすすめです。
適度な運動を心掛ける
適度な全身運動は腸の動きを促進します。高齢者の場合、散歩や体操、家事など日常的に軽い運動を取り入れるだけでも効果が期待できます。さらに、体の筋力が維持されることで、排便時にお腹に力をかけやすくなります。
「の」の字マッサージをしましょう
手のひらでおなかを押さえ、時計回りに「の」の字を描くように動かします。腸のぜん動運動を促してくれます。
温水洗浄便座の使用
温水洗浄便座のシャワーで肛門付近を刺激すると、肛門がゆるみ、排便しやすくなる効果が期待できます。