牛乳が骨をもろくするという説に大きく関係しているのが、牛乳に多く含まれるリンの存在です。リンは骨の構成成分のひとつですが、大量に摂取するとカルシウムの吸収を妨げてしまうおそれがあります。
しかし、牛乳に含まれているリンの量は、100gあたり93mg。一日の摂取目安量は、18歳以上の男性で1,000mg、18歳以上の女性で800mgです。また、リンの耐容上限量は18歳以上の男女ともに一日あたり3,000mgとされているので、牛乳だけでリンの摂り過ぎになるのは考えにくいでしょう。
ただし、リンは食品添加物としてさまざまな加工食品に使われているため、リンの過剰摂取には注意が必要です。カルシウムを意識して摂りたい場合には、カルシウムの吸収を促すはたらきがあるビタミンDやクエン酸を一緒に摂取するようにしましょう。(※4,5,6,7)