https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/10/news066.html
警察庁は2022年2月から、北海道・千葉・京都・山口の4道府県で優良運転者の運転免許更新時の講習をオンラインで行う「オンライン更新時講習」のモデル事業を実施する。自宅のPCやスマートフォンで受講できるため、運転免許センターや警察署窓口の混雑緩和となる他、利用者にとっても大幅な時間短縮となる。同庁は24年度末以降、全国での運用を目指す。
警察庁によると、対象となるのは誕生日が22年2月1日以降で、4道府県に在住する過去5年間無事故、無違反などの70歳未満の優良運転者。受講にはマイナンバーカードが必要となる。最大で月約3万5000人が受講すると見込まれる。
オンライン講習は、専用サイトでマイナンバーカードを読みとり、運転免許証の番号入力後すぐに受講できる。講習動画は30分程度だが動画の途中でミニテストが出題され、本人確認のために顔画像の撮影と送信も要求される。
受講後は運転免許センターなどで免許証を提示して申請書を提出。職員が端末で受講を確認し、適性検査や写真撮影後に免許証を受け取る。講習動画を視聴している途中に撮影した顔画像は手続きの際にも本人確認として使用される。同庁によると、オンライン講習受講者専用の窓口などを設置し、時間短縮を目指す。
政府は4割程度にとどまるマイナンバーカードの普及率を引き上げようと、健康保険証などとの連携を強化し、利便性の向上を図っている。22年からは運転免許証に関連した連携も本格化し、手続きの簡素化に期待がかかる一方で、個人情報などセキュリティ対策への懸念も浮上する。
マイナンバーカードは22年からモデル事業が始まる優良運転者の運転免許更新時のオンライン講習を利用する際に必要となる。24年度末には、免許証の情報をカードのICチップに登録して一体化することも目標に掲げられている。当初より2年ほど前倒しされた。
住所変更などの際には、市区町村の窓口でカードの住所を変更するだけで済み、警察署に届け出ることは不要となる。また、居住地以外だと受け取るまでに郵送で約3週間かかっていたが、より迅速に受け取りが可能になるという。
さらに、22年度にはスマートフォンにカード機能を搭載させ、指などの生体認証で本人確認ができるようにする方針に合わせ、アプリを活用した「モバイル運転免許証」の導入についても検討が進められている。
一方で、警察がマイナンバーカードの固有情報にアクセスできないよう、技術的な調整もする予定だという。
マイナンバーカードや自撮りで本人確認
ゴールド免許を更新するときの講習をオンラインで受けられる「オンライン更新時講習」モデル事業が始まります。
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警察庁は2021年12月9日、北海道、京都府、千葉県、山口県の4道府県で、2022年2月からこのモデル事業を試行的に始めることを明らかにしました。
従来のリアル講習とともにオンライン講習も実施し、受講者が選べるようにします。
優良運転者の免許証、いわゆるゴールド免許を更新するには、免許センターや警察署などで各種手続きに加え30分の講習を受ける必要があります。
この講習について、スマートフォンやパソコンなどから専用サイトにアクセスして講習動画を見る方法も追加し、受講者の利便性向上を図ります。
対象者は、現時点では、北海道、千葉県、京都府、山口県の4道府県で、マイナンバーカードを保有しており、かつ、高齢者講習を受講しない70歳以下です。
対象者には2021年12月下旬から、更新通知はがきが順次送られます。
オンライン受講をする場合は、免許更新手続きの前にオンラインでの受講が必要です。
専用サイトにアクセスし、マイナンバーカードによる認証を受けます。認証には、スマートフォンやパソコンの外付けICカードリーダー(パソリなど)を使います。
講習は、10分の動画を3本見ることになり、それぞれ時間をおいて視聴することも可能です。
動画の視聴後はリアル講習と同じように確認テストがありますが、オンラインの場合は、1本(10分)ごとにおこなわれます。
また、本人が受講したことを証明するため、各動画が終了するごとに自分の顔を撮影し送信する必要があります。
送付画像は新しい免許を受け取る際に、警察官が受講した本人であることを確認するために使われます。
注意点としては、講習がオンライン化しても、免許証の更新手続き自体は免許センターや警察署でおこなわれることです。
更新申請書や必要書類の確認・提出、視力などの適性検査、写真撮影で足を運ぶことになり、手数料はリアル講習の場合と同額です。
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このモデル事業は、2023年3月まで効果検証を実施。その後およそ1年かけて全国実装に向けてシステム改修を進めます。