https://www.bcnretail.com/market/detail/20180609_63926.html
将来、テレビは、地上デジタルやBSデジタルといった放送波を使ったテレビ番組ではなく、動画 配信サービスを中心に見るスマートテレビになるだろう。A Iなどの新しいテクノロジーの活用も進み、見た目は変わらずとも、中身は変わる。むしろ、すでに4K テレビから、実質的には4Kモニタに変わりつつある。問題は、多くの人が、「変わった」と認識する時期がいつになるかだ。
「動画 配信優先」に一歩踏み出したソニー
最新のインターネット対応テレビは、インターネットに接続し、付属のリモコンを操作して無料のYouTube や有料のNetflix 、Hulu、dTVなどの動画配信サービスを視聴できる。ソニーやシャープ から出ているAndroid TV搭載機種は、プリインストール済みアプリに加え、好きなアプリを自由に追加でき、インターフェースこそ異なるものの、設置した場所から動かせない、大画面の据え置き型スマートフォン といった印象だ。
「テレビ」で見られるコンテンツは拡大している
A ndroid TV搭載機種は、初期設定でGoogle アカウントを入力する必要がある。アカウントを持っていない場合は、面食らうかもしれないが、すでにGoogleのサービスを利用していれば、慣れ親しんだ手順でスムーズに設定できるだろう。ただ、付属のリモコン操作だと文字入力が面倒なので、利用シーンや見たい番組・コンテンツに応じて、リモコンのマイクボタンに向かって話しかけて検索する、音声認識に頼ることになる。
自宅で使用しているソニーのAndroid TV搭載4K 液晶テレビ 「KJ-43X8300D」のメニュー画面には、地上/BS/CSデジタル放送とインターネット動画配信サービスが並ぶ。むしろ動画配信サービスやアプリのほうが目立つくらいだ。
さらにソニーは、6月9日から順次発売する「4Kブラビア」の新製品から、動画配信サービスをメインで視聴するユーザーにとって使いにくかった従来のリモコンデザインを一新。一番目につくトップ位置に、Hulu/Netflix/U-NEXT /AbemaTV/YouTubeの5つの動画配信サービス専用ボタンを配置した。専用ボタンは電源ボタンを兼ねており、電源オフ状態から一押しで各サービスが起動する。
「放送」と「通信」のウエイトの逆転を感じさせる「ブラビア」の新リモコン。
賛否は分かれそうだ
「テレビ(地上波)は見ないから、テレビやレコーダー は要らない」と主張しながら、情報源代わりに、PCやタブレット端末 、スマホでYouTubeを頻繁に見ているなら、むしろ最新のAndroid TV搭載テレビを買うべきだとアドバイスしたい。
最もAndroid
TV搭載テレビは起動が遅く、使いにくいというユーザーの声もあり、3年、5年と使い続けた場合にどうなるか、やや不安な点もある。また、既存のテレビにGoogleの「Chromecast」や「Amazon
Fire TV/Fire TV
Stick」を追加すれば、テレビを買い替えずとも、コストをかけずに、実はほぼ同じことができてしまう。若い世代を中心に、動画配信サービスの比重が増えるなか、テレビメーカーの模索は続きそうだ。
動画配信ボタンのついたリモコンで消え去るボタン、チャンネル、企業はどこ? https://news.yahoo.co.jp/byline/kandatoshiaki/20200831-00123158
動画配信ボタンがテレビのリモコンに6つ もはやテレビを視聴するメインの世代は、50代以上のテレビ世代と言われるシニア層だ。地上波の番組はCMがネットに抜き去られ、ますます高齢層に合わせた番組を増やしつつある。その中で、テレビという大画面での期待が唯一残るのが『動画配信』である。
かつてのような映画→DVD→CATV→地上波という、映画の消費サイクルではなく、動画配信でしか視聴できない『オリジナル番組』が増えたことによって、放送に頼らない『通信のテレビ時代』がはじまっている。いや、音楽業界同様に、テレビの世界でもサブスクリプションが台頭してきたのだ。
音楽産業はストリーミングのシェアが半分以上 出典:IFPI
2019年、音楽産業はすでに、サブスクリプションモデルが56.1%を占めている。無料広告ユーザーはそのうち14.1%に過ぎず、42%は課金しているユーザーである。
パッケージの減少をストリーミングが補完 出典:IFPI そして、その課金ストリーミングのサブスクビジネスモデルが、CDなどの物理パッケージの減少分を補い音楽産業全体をV字回復させている。
https://www.ifpi.org/wp-content/uploads/2020/07/Global_Music_Report-the_Industry_in_2019-en.pdf
REGZAの新リモコンには、AbemaTV、Hulu、U-NEXT、U-NEXT、YouTube、dTVなどの動画配信ボタンが6ボタンも搭載されている。今後はこれらのボタンを増設するよりも、自分のサブスクリプションのチャンネルを、空いている地上波チャンネルにアサインしたほうが効率的かもしれない。
地上波と入力方式を切り替えるよりも、ザッピングしやすいようにメインのチャンネルに並べてもよいくらいだ。テレビメーカーがこんなリモコンで映像の入り口をコントロールできのだから色々活用方法はあるはずだ。
REGZAシリーズは長年愛用しているが、当初からインターネットとテレビの機能に果敢にチャレンジしてきた日本企業だった。しかし、現在のREGZAシリーズを製造販売する『東芝映像ソリューション 』という会社は、名前は『東芝』であるが、東芝資本はわずか5%で、すでに中国『ハイセンスグループ 』傘下(95%)の中国企業である。2017年、東芝からの譲渡額はわずか129億円 だった。東芝のPC事業は40億円(株式80%)でホンハイ傘下のシャープへ売却され『Dynabook』となった。まわりまわって東芝の『Dynabook』は、シャープの『Dynabook』となった。かつて世界No1のPCメーカーであった東芝の姿はここにもない…。