https://www.cosmopolitan.com/jp/beauty-fashion/health/a25868583/sugar-affect-body-bad-for-you-unhealthy/
甘いスイーツに目がない人は多いはず。けれど、糖分、中でも精製された砂糖の摂りすぎは、体に悪影響を及ぼすことも。体重増加や虫歯の原因になるだけでなく、砂糖が体に与える影響は他にもあるのだそう。
脳は炭水化物を分解してできるグルコース(ぶどう糖)をエネルギー源としているため、集中力を持続するためにはグルコースが安定供給される必要があります。しかし、代用甘味料メーカー「スプレンダ」の協力栄養士であるヘレン・ボンドさんは「砂糖から炭水化物を摂取すると、血糖値が急上昇し、その後急降下してしまいます。これにより、疲労感と気分の落ち込みを引き起こすことがあるのです」と解説。「ジェットコースターのような気分の浮き沈みを避けるには、全粒粉でできたパンやシリアル、玄米、キヌア、ソバ、クスクス、豆類など、緩やかなスピードでエネルギーとなる複合炭水化物を摂取しましょう」。そうすることで、血糖値の急激な上昇を抑えることができるため、精神面の安定にも効果的なのだとか。
「バランスの悪い食事は、若い人であっても皮膚の老化を促進する」という研究結果もあるほど、食事が肌に与える影響は大きいよう。皮膚科医であり『リンクル・キュア』の著者であるニコラス・ペリコーン医師によると、「砂糖は体中の細胞に炎症を引き起こすため、肌の老化を促進させてしまう」のだとか。ボンドさんはペリコーン医師のセオリーを下記のように解説。
「砂糖の分子は皮膚でコラーゲンと結合しますが、これはグリコシル化(糖鎖付加)と呼ばれるプロセスです。グリコシル化は炎症を起こし、これによってコラーゲンを分解。その結果しわを発生させ、皮膚の弾力性を失ってしまうのです。肌が硬化して柔軟性がなくなり、日焼けによるダメージも受やすくなります」
一方でボンドさんによれば、それは「ただのセオリーでしかない」のだそう。「実際には、グリコシル化が肌の老化を促進するという証拠はありません。グリコシル化は誰の皮膚にも起こることであり、肌のダメージも生涯にわたり起こりつづけるものです。砂糖を摂取してもしなくても、しわは加齢と共に増えつづけるでしょう」とコメント。
砂糖をたっぷり含んだ食生活はエクササイズにも間接的な影響を与えているとボンドさんは説明。「炭水化物は運動に必要なエネルギーを供給する大切な栄養素です。すぐにバテてしまわないよう、消費した分のエネルギーを補充する役割を果たします。しかし炭水化物の種類や栄養バランスには気を付けましょう。砂糖を過剰に摂取する食生活は栄養価が低くなりがちです。カロリーは高いものの、持久力を高めたり回復を助けたりする栄養素が不足してしまうことも多いのです」。
GI値(グリセミック指数)とは、体内で食品が糖に変わり、血糖値を上昇させるスピードのこと。GI値が高い食品を食べるとインスリンが大量に分泌されるため「ホルモンバランスが変化し、吹き出物の原因となるのです」とボンドさん。肌荒れに悩んでいる人はGI値の低い炭水化物を選んだほうが良いのだとか。
「とうもろこしの粉やオーツ麦で作ったポリッジ(おかゆ)、全粒粉のパンやパスタ、サツマイモ、そば、玄米、大麦、豆類などから糖質を摂取してみましょう。エネルギーを緩やかに、かつ安定的に補充してくれるだけでなく、お腹もしっかりと満たしてくれます。加えてリボフラビン、ナイアシン、ビオチンなどのビタミンB成分や、腸内環境を整えるプレバイオティクスも補給してくれます」
フルーツに代表される、天然の糖分を含む多く食品には、繊維質やビタミン、ミネラル、水分などがたっぷり含まれます。「こうした栄養素のコンビネーションは消化を促進するだけでなく、腸内細菌のバランスも整えてくれます。つまり健康につながる食品と言えるでしょう」とボンドさん。しかし精製糖が多く含まれる食品には逆の効果があるのだとか。「精製糖の含有量が高い食品は、栄養素や繊維質が少ない傾向があります。これは消化を妨げ、便秘の原因になることもあります」
カンジタ菌によって発症するカンジタ膣炎は、女性器に頻繁に発症する病気の1つ。「栄養価の低い食生活、特に砂糖や精製された炭水化物を多く含む食事はカンジダ菌を繁殖させる可能性があります。
カンジタ膣炎に感染しがちであり、糖分を多く含む食事を摂取している人は、『白い(=精製された)食品』を減らしてみましょう」とボンドさんはアドバイス。
「チョコレートやビスケットなど、砂糖や炭水化物を多く含むお菓子は、すぐに消化されて血中に入り、血糖値を急上昇させる働きがあります」とボンドさん。
「砂糖や精製炭水化物は摂取しても瞬間的に満腹感を感じるが、その後血糖値が急降下することで再び空腹感を感じてしまいます。そしてまた甘いものに手が伸びてしまうのです」。