家をリフォームしたいと考えている人は、もしもリフォーム時期が喪中になってしまったら、と考えたことがありますか?
リフォームを予定していたけれど、予期せぬ親族の死が重なってしまうという事もないとは言えません。
家のリフォームをしている最中に身内が亡くなってしまったらどうするのか、リフォームの予定があるのに喪中になってしまったときの対処法など、喪中のリフォームはどのようにしたらよいのか悩んでしまうものです。
そこで今回「終活ねっと」では、喪中の家のリフォームについて、以下の項目を解説していきます。
そもそも喪中とはどういった行動を取るべき期間で、どういった考え方をしたらよいのか
喪中にリフォームはしても良いのか
喪中ではなく忌中の期間のリフォームはどうすべきか
喪中に引っ越しすることができるのか
喪中にリフォームではなく新築を建てても良いのか
喪中に控えるべき行動は?
誰かに聞いてもなかなかはっきりした答えや、明確なルールが見えてこない喪中のリフォームについて、もしもの時の慌てないようにしておきましょう。
喪中のリフォームだけでなく、新築や引っ越しについても触れていますので、ぜひ最後までお読みください。
喪中は
近親者が亡くなったときに過ごす期間となる喪中亡くなった人に祈りを捧げて冥福を祈る期間です。
喪に服すという言葉通り、慶事への参加やお祝い事を控えるなど、落ち着いた行動を取るべき期間となっています。
古いしきたりでは、酒を飲むことや肉を食べる事、殺生なども禁止されていましたが、現在ではそのような風習は失われつつもその中のいくつかの決まりごとは継承されています。
黒い喪服を着て新盆を迎えたり、年賀状を控えるというのも現在に残っている風習の一つです。
喪中には慎むべき行動がいくつかありますが、どのような事柄を控えるべきかは地域やそれぞれの考え方によって大きく異なる部分もあります。
では喪中に控える事柄の中に、家のリフォームは含まれるのでしょうか?
ここでは、喪中にリフォームをすることができるのか、リフォームは喪中なら控えるべきか、それとも喪中を気にせずに行うことができるかについてご紹介します。
喪中にリフォームはしても良い
実は結論から言えば、喪中のリフォームに関しては問題はありません。
喪中に控えるべき事ではありませんし、リフォームに喪中か否かを気にする人自体があまりいないとも言えるでしょう。
また喪中であっても実際にリフォームをするという人は多く、喪中だからといって無理に諦める必要は無いと言えるでしょう。
家族の気持ち次第で決めて良い
もちろん、リフォームをするという事は家族全員が関係する事柄になるため、一番重要視すべきは家族の気持ちです。
喪中であることが気になってしまう家族がいれば、喪中のリフォームは控えるという選択肢もあるでしょう。
しかし家族が喪中を気にならず、さらに亡くなった故人の考え方なども尊重しつつ、リフォームをしようという事であれば、喪中であってもリフォームは大丈夫です。
着工日が決まっているなら進めてもいい
リフォームの着工日がすでに決まってしまっているのに、不幸があって喪中になってしまう事もよくあるものです。
着工日が決定してしまっている場合、業者という相手がいる事ですから、リフォームをすすめてしまいましょう。
喪中期間が終了するのを待っていては、次にいつ着工するか再度業者側とすり合わせを行う必要が出てきます。
予定を変更すれば、余計な出費がかかりますし、自分の仕事やプライベートの都合も考え直すことになるでしょう。
そのため、着工日がすでに決まってしまっているならば、思い切ってリフォームをしてしまうのも一つの手です。
まだ何も決まってないなら待った方がいい
リフォームをしたいという気持ちだけで、まだ予定も何も決まっていない、まっさらな状態であれば、喪中期間が終了するのを待った方が良いでしょう。
喪中期間には、亡くなった人の関係者が訪問してきたり、実際に家に上がって線香をあげるという事もあります。
決定事項だったからリフォームを開始してしまったなら仕方ありませんが、お客様が来る可能性が高いという事を知っていて、わざわざ工事中の家にする必要はないでしょう。
喪が明けて落ち着いてから、改めてしっかりとリフォームの計画を練り直すのが得策です。
忌中である場合には避けた方がいい
まだ故人が亡くなってから間もない忌中期間は、どんなにリフォームの着工日が決まっていたとしても延期すべきだと言えるでしょう。
まだ故人との最期の別れの悲しみも癒えないまま、リフォームを開始すべきではありません。
亡くなった人との大切な思い出が、まだリフォーム前の家の中にあふれているのではないでしょうか。
リフォームは確かに施工業者との相談や予定を立てる大変さがありますが、それよりも優先すべきなのが忌中の期間です。
亡くなった人を偲ぶため、そして忌中期間になるべく他人に合わないという習わしを大切にするためにも、忌中期間のリフォームは避けてください。
喪中に引っ越しはしてもいいの?
喪中の引っ越しについては、リフォーム同様に個人や親族などの考え方によっては可能となります。
実際に喪中はがきに「引っ越しました」「新住所」などという記載とともに、住所変更を知らせる人はたくさんいます。
喪中であっても、忌中でなければ引っ越しすることはできます。
引っ越しをする際、お世話になったご近所さんへ、また引っ越し先の新居のご近所さんへ挨拶をします。
喪中に新築を建ててもいいの?
新築についても、喪中期間であっても考え方次第で行うことはできます。
しかし、何も決まっていない状態から喪中なのに新築を建てることを計画するのは良くありません。
既に新築を建てると決まってしまっていて契約済みであれば、喪中であっても新築の着工ができますが、何も決まっていないのであれば喪中期間が終了してから計画を立てましょう。
喪中に新築が完成するという場合、喪中のお祝いは控え、喪明けに晴れて新築祝いや引っ越し祝いをするようにしてくださいね。
ここでは、その他にも喪中に控えるべき行動について解説していきます。
お正月のお祝い
お正月には、新年を迎えた喜びをお祝いするという行事や習わしが多いですが、こうしたお正月のお祝いは極力避けたほうが良いでしょう。
またお正月は人が多く集まる場や宴会への出席なども増えますが、不特定多数の人に会う場所、お祝いを催すという内容の集まりには足を運ばないようにしてください。
年賀状は送らない
もっともわかりやすいのは年賀状です。
多数の人に、新年を迎えた喜びや挨拶をするという、まさに喜びやお祝いの気持ちを表現するはがきです。
こうしたお祝いや喜びの内容を象徴している年賀状は、喪中のときには控えるようにしてくださいね。
正月飾りはしない
華やかなお正月飾りも控えるべきものの一つです。
新年を迎える喜び、新年のお祝い飾りとなる正月飾りは、喪中にはふさわしくありません。
結婚式について
結婚式もまた、年賀状と同じように喜びを表現し、お祝いの催しの象徴となるイベントだと言えるでしょう。
たくさんの人を招待して、お祝いの言葉が何度も飛び交います。
喪中に結婚式を挙げるのは控える
すでに結婚式が前々から決定していたのに、思いもよらず喪中という期間を迎えることになってしまった場合には、式場の予約の関係などから忌明け後に両家が納得した上で挙式するケースもあります。
しかし喪中であるのに挙式の予定を新たに入れるというのは、あまり好ましい事ではありません。
喪中に新たに結婚式の予定を入れるのは控えてください。
喪中に結婚式への出席は控える
結婚式の開催と同時に、結婚式に招待された場合の出席も控えるようにしましょう。
仕事上どうしても断れない相手や、すでに式が間近に迫ってしまっている、とてもお世話になった相手で欠席するわけにはいかないなどの事情がある場合には、出席も仕方ありません。
しかしそういった特殊な事情がない限り、喪中の期間は結婚式に招待されたとしても、出来るだけお断りするようにしてください。
喪中とは、亡くなった故人に祈りを捧げ、故人の冥福を祈る期間であるため、不特定多数の人に会うような場所に頻繁に出向いたり、大々的なお祝いの場を避けることが望ましい。
喪中のリフォームは、家族の気持ち次第では行っても良い。
喪中のリフォームは、すでに着工日が決まってしまっている場合には、工期や引っ越しの予定なども考慮してリフォームを進めてしまった方が良い。まだ何も決まっていないなら、喪中期間が明けるまでリフォームを待った方が良い。
忌中の期間は、リフォームをする事も、リフォームの予定を立てる事も控えるべき。
喪中の引っ越しは基本的に行っても良いが、引っ越し祝いなどのお祝いを催さないようにする。
喪中の新築については、支払いや着工がすでに住んでしまってから予期せぬ不幸があったという場合には、進めてしまっても良い。喪中だけれどこれから新築を建てたり、着工までの計画を進めるというのは控えるようにする。
喪中にはリフォーム以外にも控えるべきことがあり、年賀状や正月飾りなどのお正月のお祝い、結婚式の開催や出席は極力控えるようにする。
喪中のリフォームは、家族意見や考え方によっては行うことができるのですね。
リフォームの計画前か後か、いつ喪中になったかによっても方向性は変わってくると言えるでしょう。